都心部のみならず地方でも見かける機会が増えてきた「快活クラブ」。
快活クラブとは、俗にいう漫画喫茶やネットカフェ的な立ち位置のお店ですが、終電を逃したサラリーマンや旅人が朝まで仮眠を取る目的で利用されるケースも多いのです。
「最近は鍵付きの個室を導入している店舗もある」
しかし、その気になる寝心地はどのようなものなのでしょうか?
今回は快活クラブの鍵付き個室とブース席の両方で寝泊まりをしてきた筆者が、それぞれ寝心地や快適性、また快活クラブ(漫画喫茶)に宿泊する際のメリット・デメリットを解説したいと思います。
快活クラブとは?
快活クラブの寝心地をご紹介する前に、まずはお店の概要を解説したいと思います。
快活クラブは都心部のみならず全国各地に店舗を構えており、今では日本を代表する大手の漫画喫茶チェーン店となっています。
その特徴はリーズナブルな価格設定やマンガの豊富さ、設備の充実さにあります。
最近の快活クラブは多種多様なマンガを読めることはもちろん、カラオケやビリヤード、ダーツなどのアミューズメント施設と併設されている店舗もあり、マンガ以外の楽しみも充実しているのです。
快活クラブで宿泊する人の特徴
厳密にいうと、快活クラブは「宿泊施設」という位置づけではありませんが、深夜帯は終電を逃したサラリーマンや学生、旅するバックパッカーなどが多く利用されます。
夜のナイトタイムであっても2,000〜2,500円前後で鍵付きの個室に入れるため、一時的に仮眠を取ることができます。
それに加えて漫画が読めてドリンクバーも飲み放題となっていますので、ホテルと比べてもかなりお得感がありますね。
実際に鍵付き個室とブースのフラットシートで寝てみた
日帰りでも寝泊まり目的でも気軽に通える快活クラブですが、実際に宿泊をする場合の寝心地はどのようなものなのでしょうか?
快活クラブには薄い壁で区切られただけの「ブース席」と「鍵付き個室」の2種類の部屋がありますが、両方にメリットとデメリットが存在します。
ここからは私が実際にその2種類の部屋に宿泊してみて感じたメリットとデメリットを解説していきたいと思います。
鍵付き個室での宿泊
最近は他の漫画喫茶やネットカフェでも目にする機会が増えてきた鍵付き個室ですが、一人旅や終電を逃した時などには大変便利です。
まずはこの鍵付き個室のメリット・デメリットを詳しく解説したいと思います。
鍵付き個室で宿泊するメリット
鍵付き個室に宿泊する際の大まかなメリットは、ずばり下記の通りです。
- 完全プライベートな空間
- 個室なので基本的に静か
- ホテルよりもリーズナブル
もちろんデメリットなどもありますが、上記の理由により最近は寝る以外にもリモートでの会議や仕事場として活用される方もいらっしゃるそうです。
では、これらのメリットをさらに詳しく掘り下げてみましょう。
完全プライベートな空間
鍵付き個室最大のメリットは、完全プライベートな空間が確保できることです。
ブース席などではスライド式の簡易的なドアが設置されているだけですので、背の高い人なら上から覗けてしまったり、席を間違えられてしまうケースなどもあります。
「個室なのでブース席でよくある事故が起こらない」
その点、鍵付き個室であれば防犯対策もバッチリですし、近隣への余計な気遣いもしなくて済みます。
個室なので基本的に静か
ブース席はとにかく近隣の物音がうるさいのですが、個室であれば基本的には静かです。
注意点としては、「完全防音というわけではない」ということを念頭に置いておいた方がいいでしょう。
後ほど詳しくご紹介しますが、室外の物音は割と聞こえて来ます。
ホテルよりもリーズナブルに泊まれる
先程も少し触れた通り、ナイトタイムであれば2,000〜2,500円前後で鍵付き個室に泊まることができます。
当然、ベッドではなくフラットシート(マット)の上で寝ることになりますが、ブランケットを借りることもできりるため、寝心地は悪くありません。
「個室の大きさは、人ひとり寝転がれるぐらい」
もちろん、空気の乾燥やマットの柔らかさなどは人それぞれ良し悪しがあると思いますが、テントなどで寝れる人であれば全く問題なく宿泊できるでしょう。
鍵付き個室で宿泊するデメリット
続いて鍵付き個室のデメリットについてご紹介したいと思います。
大雑把にまとめると、下記のようなデメリットが目立ちます。
- ブース席よりも割高
- ドリンクバーの持ち込み不可
- 外の物音は聞こえる
- 空気の乾燥が気になる
- 狭い
- 鍵付き個室の有無は店舗による
では、これらを詳しくご紹介したいと思います。
ブース席よりも割高
当たり前ですが、料金面ではブース席よりも割高となります。
プライベートな空間が確保されているというメリットもありますが、より格安で泊まりたい人には少し痛い出費となりますね。
安さを重視するのであればブース席の方がおすすめです。
ドリンクバーの持ち運び不可
快活クラブの鍵付き個室には、ドリンクなどの飲食物の持ち込みが禁止されています。
厳密にいうと、店内で購入した食事やドリンクバーの持ち込みはできず、外のコンビニなどで購入したものに関しては持ち込みはOKとなっています。
どうやら店内で提供されている飲食物の持ち込みは条例で禁止されているため、かなりややこしいルールとなっているのです。
「外で購入した飲食物なら持ち込める」
ですので、快活クラブのドリンクバーや食事は店内のカフェテリアスペースにて行う必要があります。
個人的にですが、これは意外と面倒なルールではありますね。
外の物音が聞こえる
先程も少し触れましたが、外の物音は割と聞こえてます。
店員やお客さんの話し声や掃除の音、また隣の部屋の物音もたまに聞こえてきますね(ブース席よりはマシですが…)
「鍵付き個室=完全防音ではない」
こればかりは仕方ないことですが、細かな物音が気になって眠れない人には大きなデメリットとなってしまいます。
もし物音がどうしても気になってしまう方は、ノイズキャンセリング付の耳線などを持参することをオススメします。
空気の乾燥が気になる
鍵付き個室に限った話ではありませんが、漫画喫茶などは非常に空気が乾燥しがちです。
冬場などは特に喉が痛くなるため、こまめな水分補給や乾燥対策が必要になります。
ちなみに、快活クラブの鍵付き個室は自身で空調などを調節できない設計らしいので、個人的にはかなりデメリットに感じます。
個室でも狭い
最近の漫画喫茶はロフト付きの部屋など広々とした個室なども出てきていますが、快活クラブは基本的に狭いです。
広さ的には人ひとりが寝転がれる程度となっており、大きな荷物がある際に鍵付きフラットシートに泊まろうとすると、スペース的にかなり窮屈になります。
「寝る、座る以外の行動は難しい」
この狭さが気になる方などは、素直にビジネスホテルなどに宿泊された方がいいですね。
鍵付き個室の有無は店舗による
快活クラブは店舗によっては鍵付き個室がないケースもあります。
ここは予めお店のホームページを確認する必要がありますが、鍵付き個室がない場合は後ほどご紹介するブース席にて宿泊することになります。
正直、鍵付き個室とブース席では環境により睡眠の質が全く違ってくるので、ここは注意が必要ですね。
ちなみに、快活クラブは18歳以下の鍵付き個室の利用は禁止されているそうです。
実際に鍵付き個室に宿泊してみた感想
私は今まで3回ほど鍵付き個室を利用したことがありますが、割と寝れる印象ではあります。
しかし、やはりビジネスホテルと比べると、どうしてもマイナスな点が目立ってしまいます。
「自分は一応寝れたが、乾燥がとにかく酷かった」
上記の通り、冬場は特に乾燥がヒドイため、寝起きは苦しくなりますね。
また個室といっても外や近隣の物音は少なからず聞こえてくるので、私のように神経質な方にとっては快眠が難しくなるかと思います。
しかし、2,500円前後で泊まれる環境であることを考慮すると、かなりお得ではありますので、バックパッカーや終電を逃した方の仮眠を取るスペースとしては非常にオススメです。
ブース席での宿泊
漫画喫茶の基本的な形でもあるブース席。
寝転がれるフラットシートやリクライニング、二人部屋なども選べるため、漫画を読むことを目的に利用される方も多いです。
ここではブース席のフラットシートで宿泊する際のメリット・デメリットをご紹介したいと思います。
ブース席で宿泊するメリット
快活クラブのブース席(フラットシート)で宿泊する際は、主に下記のようなメリットがあります。
- 料金が安い
- 比較的空いている
- 飲食物の持ち込みが可能
ブース席は鍵付き個室とは異なり、日帰りの方でも気軽に入れる印象がありますね。
上記のメリットをより細かく見てみましょう。
料金が安い
ブース席は鍵付き個室よりも料金が安く設定されています。
例えば、観光地の「松本」にある快活クラブでは、鍵付き個室が12時間で2,770円であるのに対して、ブース席は2,310円となっています。
数百円の差ではありますが、日常的に快活クラブにて寝泊まりされている方にとってはお得ですね。
比較的空いている
ブース席は鍵付き個室よりも比較的空いている場合が多いです。
店舗にもよりますが、鍵付き個室の部屋数はそれほど多くなく、ブース席のみを提供している快活クラブも少なくありません。
「部屋の種類は予め店舗のサイトで確認する必要がある」
飲食物の持ち込みが可能
ブース席ではドリンクバーなどの飲食物の持ち込が可能となっています。
自室で漫画を読みながらドリンクや食事を採れますので、わざわざカフェテリアで時間を消費する必要が無くなりますね。
ブース席で宿泊するデメリット
ブース席は日帰りでも気軽に利用できるメリットがありますが、「宿泊」を目的とした場合は下記のようなデメリットがどうしても目立ってしまう印象があります。
- スライド式のドアと薄い壁で区切られているだけ
- 隣の物音、イビキがうるさい
- カラオケ併設型のお店は時々うるさくなる
ではこれらのデメリットについて解説していきたいと思います。
スライド式のドアと薄い壁で区切られているだけ
ブース席は鍵付きではなく、スライド式の簡易的なドアと天井のない薄い壁で仕切られています。
ですので、背の高い人なら上から覗くこともできてしまったり、部屋を間違われてしまうリスクもあるのです。
「知らない人がいきなりドアを開けてしまうことも…」
また、ブース席からドリンクバーコーナーやお手洗いに行く際は、鍵をかけることもできません。
この辺りは防犯的にも少し心配な部分ではありますね。
隣の物音、イビキがうるさい
ブース席最大のデメリットは、近隣の物音です。
漫画を読むだけの日帰りならともかく、ブース席での宿泊はかなりストレスが溜まります。
先ほども触れたとおり、隣との壁がとにかく薄いため、些細な物音やイビキ、くしゃみ、袋を漁る音、話し声も聞こえてきます。
「睡眠の妨げとなる要素はかなり多い印象」
夜中に眠りに入ることができたとしても、上記の理由により起こされることが何度もありますので、仮眠はとれても快眠はまず無理と思っておいた方がよいでしょう。
カラオケ併設型のお店は時々うるさくなる
快活クラブではカラオケなどのアミューズメント施設を設けているケースもありますが、ブース席に宿泊される方にとっては地獄です。
カラオケスペースからブース席のあるエリアに入るときに、音楽はそれほど聞こえませんが、カラオケで気分が高揚している人たちの話し声が爆音で聞こえてくることがあります。
「これが断続的に続くので、仮眠すらも難しくなるケースも多い」
正直、この辺りは個人の気遣いや民度の問題となってきますが、夜中にカラオケ併設型の店舗をご利用される場合は大きなデメリットとなってしまいますね。
快活クラブでの宿泊に向いている人
冒頭でも触れたとおり、快活クラブは「宿泊施設」ではないので、仮眠は取れても快眠は難しいでしょう。
しかし、先ほど解説したデメリットを許容できる方にとっては、非常にリーズナブルな価格設定となっているのも事実です。
また、終電を逃したサラリーマンや費用を抑えた一人旅をされている方が宿泊される場合も多いので、人によっては避難場所のような場所として利用されるケースも少なくありません。
「漫画喫茶で宿泊される人は、それぞれ何かしらの事情がある」
もちろん、きっちり仮眠を取るのであれば鍵付き個室が絶対条件になってきますが、睡眠の質を下げたくない方は素直にビジネスホテルなどで寝泊りした方が無難ではありますね。
快活クラブで宿泊するメリット、デメリット・まとめ
以上が快活クラブで宿泊する際のメリット・デメリットの解説でした。
興味のある方は日帰りでのご利用、もしくは試しに宿泊されてみてはいかがでしょうか?
※このサイトでは快活クラブ以外にも宿泊施設の比較を行った記事を掲載していますので、興味のある方は下記もお読みください。
関連記事:【解説】一人旅・バックパッカーにおすすめの宿泊施設11選をご紹介!
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