群馬県の代表的観光スポットの一つ、「赤城山」
この赤城山は別名・群馬県立赤城公園とも呼ばれており、様々な絶景スポットが点在しています。
それと同時に、赤城山ではかつて神が舞い降りたとの伝説が語り継がれていたり、古くから伝わる「御神水」と呼ばれる霊水などが存在します。
今回はそんな御神水などの赤城山に伝わる伝説や周辺の絶景スポットなどを現地調査してきましたので、その様子をご紹介したいと思います。
※この記事の前半は赤城山の伝説と御神水について、後半は観光スポットについて解説しています。
群馬県・赤城山とは?
赤城山とは、群馬県中央に位置する名山であり、県内屈指の人気の観光名所としても知られています。
実は赤城山は富士山のように一つの山の名前ではなく、周辺の山々の総称として親しまれており、一年を通して多くの登山家なども訪れます。
また、赤城山は火山の影響により、山頂にカルデラ湖や湿地帯を持つ山としても知られています。
今回ご紹介するのは、その大自然が広がる赤城山の山頂「赤城公園」周辺のスポットとなります。
後ほど詳しく解説していきますが、赤城公園(山頂)付近は標高1360メートルに位置しているにもかかわらず、車やバスでのアクセスが可能です。
そのため、幻想的な風景や湿地帯でのハイキングなどを目的に、登山家以外の観光客も数多く訪れているのです。
赤城山では様々な伝説が語り継がれている
ここからは一旦、赤城山に古くから伝わる伝承などをご紹介していきます。
赤城山はもともと山岳信仰の対象となっていた地域で、霊山としても崇められていました。
そのため、数々の伝説や神話などが古くから語り継がれているのです。
例えば、かつて赤城山の神様「赤城神」と栃木県二荒山の神様「ニ荒神」が栃木県・日光にある中禅寺湖と呼ばれる場所をかけて、壮絶な戦いを繰り広げたといわれています。
ちなみに、その二人の神が争って出来た場所こそ、現在の「日光戦場ヶ原」なのだそうです。
こちらは別の記事にて詳しくご紹介していますので、こちらもお読み下さい。
関連記事:奥日光の観光スポットを厳選してご紹介!戦場ヶ原の伝説や幻の湖とは?
赤城山にとたわる霊水「御神水」とは
この赤城山の奥地には、御神水と呼ばれる霊水が存在します。
先ほどもお伝えしたとおり、赤城山は古くから霊山として崇められており、現在も村人から厚く信仰されているのです。
特に赤城山頂駅より300m下った先にある「御神水」は、その水で身を清めると無病息災をもたらすといわれていることから、今もこの御神水を持ち帰る人もいるそうです。
御神水を実際に調査してきた
今回はそんな赤城山に今も伝わる「御神水」の伝説を実際に現地にて調査してきました。
御神水へは赤城山頂駅から徒歩でアクセスすることができますが、道のりはかなり険しいです。
この道を300mほど下るのですが、かなり足場が悪く、さらに所々で石階段が砕けている様子がうかがえます。
途中からは手すりなども設置されていないので、細心の注意を払わなければ大変危険です。
赤城山ケーブルカー跡
粗削りな石階段を下っていくと、東武鉄道が1957年に開通させた「赤城山登山鉄道」のケーブルカー跡が見えてきます。
こちらは赤城山頂駅と利平茶屋駅を繋ぐケーブルカーだったらしく、下記の理由によりに開通されました。
- この周辺は地理的に道路建設が難しかったため
- 赤城山の中でも特に急斜面といわれている東側であったため
このことからも御神水への道のりがどれ程大変かがわかりますね。
しかし、このケーブルカーは利用者の減少に伴い1968年に廃止されたため、現在は放置状態となっているのです。
御神水に到着
険しい道をゆっくり歩き進めること1時間弱、ついに御神水へと辿りつきます。
見た目は「森の中の水汲み場」という印象ですが、こちらの御神水は飲料水としても飲むことが可能です。
山水ということもり、かなり新鮮で美味しい天然水となっています。
こちらは無病息災の効果があるとのことですが、霊水として親しまれてきた御神水を目の当たりにすると、深い歴史を感じますね。
赤城山頂駅への帰り道には注意
御神水を堪能した後は、赤城山頂駅へ戻るのですが、正直帰りはかなりキツイ道のりとなっています。
急斜面の石階段をひたすら登ることになるので、体力に自信のない方は1時間30分〜2時間はかかると思った方がいいです。
この場所に長く通っている登山家によると、あまりの険しさに初心者の中には途中で引き返してしまう方も多いそうです。
御神水のPoint
- 赤城山に伝わる霊水
- 無病息災のご利益
- 300メートルの険しい道
- 赤城山登山鉄道のケーブルカー
御神水だけじゃない!赤城山の魅力的な観光スポット
ここまで赤城山の御神水についてご紹介してきましたか、他の不思議スポットや壮大な観光名所などについても触れていきましょう。
この赤城山周辺は別名「群馬県立赤城公園」と呼ばれており、1290ヘクタール(約13キロ)にも及ぶ広範囲なエリアとなっています。
そんな超巨大な赤城公園では、標高約1300メートルの地形ならではの壮大なスポットを楽しむことができます。
赤城山頂駅
御神水へのスタート地点ともなっている「赤城山頂駅」
「山」という言葉から登山を連想するかもしれませんが、実はこの赤城山頂駅は車でのアクセスも可能となっており、駐車場すぐ近くからは大絶景を眺めることができます。
そして、その他の大まかな特徴は下記の通りです。
- 神の言葉を残した石碑がある
- 御神水への入り口
- 湿地帯(覚満淵)を一望できる
- 食事処(サントリービアバーベキューホール)での休憩
- 駐車場
ちなみに、この赤城山頂駅から徒歩10分程の場所にはビジターセンターなどもあり、各観光スポットへのアクセスもしやすい地形となっています(ビジターセンターへはバスも出ています)。
神々の聲
赤城山頂駅には「神々の聲」と呼ばれる石碑が存在します。
実は赤城山では1988年に神が降臨したとの伝説があり、その様子がこの石版に文字として記録されているのです。
こちらを簡単に要約すると、「1988年に御神水の水源と山のお祓いを行い清めた直後、行者の体に神が舞い降り、霊書を書かれた」といった内容が刻まれているそうです。
今から数十年前の出来事ですので、かなり最近の話にはなりますね。
赤城山頂駅のPoint
- 御神水や各観光スポットへの中心地
- 周辺の山々を一望できる
- 食事処や駐車場も完備
- 行者の体に舞い降りた神
- その内容を書いた石碑
大沼
赤城山頂駅から車で約10分ほどでアクセス可能な「大沼」
標高1340メートルに位置し、約4キロ程の広大な湖では「カヌー」や「キャンプ」などのアクティビティを体験することが出来ます。
条件が整えば、早朝には鏡張りとなった湖を見ることも可能です。
また、周辺のキャンプ場は予約不要の無料サイトとなっていますので、こちらで一泊される方も少なくありません。
翌日に赤城山を散策される方には大変おすすめです。
大沼のPoint
- 自然の中でのアクティビティ
- 鏡張りの湖
- 無料のキャンプサイト
覚満淵
大沼と赤城山頂駅のちょうど中間地点に位置する「覚満淵」
元々は大沼の一部だったそうですが、時間の経過とともに分離していき、現在は周囲1キロの赤城山唯一の湿地帯となっています。
この覚満淵では湿生植物や標高1360mならではの高山植物などを、ハイキングをしながら観察することができます。
こちらは木道が整備されており、約30分で回ることが可能となっていますので、植物好きの方などには特におすすめのスポットです。
覚満淵のPoint
- 1kmに渡る湿地帯
- 珍しい湿生植物や高山植物
- 約30分のハイキングコース
黒檜山
赤城公園からは少し外れますが、お隣の黒檜山も登山家からは高い評価を得ています。
こちらは標高1828メートルと比較的高い山となっていますが、赤城ビジターセンターから登山が可能なため、往復4時間ほどでアクセスが可能となっています。
山頂には黒槍山大神を祭る鳥居と周辺エリアを望める絶景が待ち構えています。
登山に興味のある方には、ぜひとも訪れていただきたい場所ですね。
黒檜山のPoint
- ビジターセンターからアクセス可能な山
- 黒槍山大神を祭っている
- 山頂からの景色は絶景
赤城山・赤城公園へのアクセス
この赤城山(県立赤城公園)へは、割と簡単にアクセスすることができます。
東京新宿から交通機関を利用し、訪れると想定した場合は下記の方法がオススメです。
①新宿駅
→JR湘南新宿ライン 高崎行き乗車
→大宮駅 下車
→JR上越新幹線 新潟行きに乗り換え
→高崎駅 下車
→JR上毛線 乗車
→前橋駅 下車
運賃3,850円
約1時間30分
②前橋駅
→前橋駅から赤城ビジターセンターへのバス乗車
→赤城ビジターセンター下車
運賃
1,500円
約1時間20分。
合計
5,350円
もし運賃を最小限に抑えたい場合は、新宿からJR湘南新宿ライン特別快速に乗車し、そのまま乗り換え無しで高崎にアクセスしましょう。
この場合は約30分ほど余計に時間がかかりますが、東京からの電車賃を1,980円、バス代を含めて合計3,480円に抑えることができます。
ちなみに、宿代を最低限に抑えたい旅行者は、赤城山から車で約50分ほどの場所にある「沼田健康ランド」に宿泊することをオススメします。
宿代は最低2,100円とかなりお得な宿泊施設ですので、興味のある方は下記の記事もお読みください。
関連記事:沼田健康ランドは群馬県でおすすめの宿泊施設だった・アクセス方法や料金の感想
赤城山の御神水伝説・観光スポットまとめ
以上が赤城山にまつわる御神水の伝説と人気の観光名所についてのご紹介でした。
赤城山は東京からも気軽にアクセスできて、絶景スポットや幻想的な観光名所などが多い印象てすね。
赤城山に限らず、群馬県にはまだまだ面白いスポットが点在していますので、興味のある方は下記の記事などもお読み下さい。