「函館移住は最高でした」 大学進学と移住して感じたメリット・デメリットを解説

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リモートワークの普及や進学などをきっかけに、地方へ移住する人の需要は高まっています。

移住希望者移住希望者

せっかく地方に移住するのであれば、魅力的な街がいい!

当然、このように考える人も多いのではないでしょうか。

地方都市の中で人気の高いエリアといえば、都道府県魅力度ランキング1位の北海道が挙げられます。

私も大学進学を機に憧れだった北海道に移住し、札幌と函館にそれぞれ2年間ほど暮らしていました。

そこで今回の記事では、私が実際に移住して感じた「函館移住のメリットとデメリット」を、札幌の生活と比較しながらご紹介していきたいと思います。

北海道・函館市ってどんなところ?

画像:ロープウェイ上の函館の景色

まずは、「函館がどのような場所なのか?」ということについて解説したいと思います。

函館は北海道の南部に位置しており、人口は道内でも3位にランクインしている街として知られています。

北海道の地域別人口

  • 札幌 (約197万人)
  • 旭川 (約33万人)
  • 函館 (約25万7000人)

また、赤レンガ倉庫や五稜郭を初めとした観光地も非常に有名で、年間約500万人の旅行客が訪れるといわれています。

特に函館のドラマチックな夜景は、テレビや広告などで見たことがある方も多いのではないでしょうか?

その影響もあり、ブランド総合研究所が発表している地域ブランド調査では「日本で最も魅力的な都市」と認定されています。

また、函館は少し特集な土地柄なため、非常に美味しい海の幸を堪能できるグルメスポットとしても定評があります(このトピックについては後ほどご紹介します)。

私が函館に移住した理由と体験談

函館生活のメリット・デメリットに入る前に、私の移住体験談をお伝えしたいと思います。

私は元々千葉県出身で、高校卒業までは地元で生活していました。

当時大学進学を意識し始めたころ、なんとなく札幌にある大学のオープンキャンパスに訪れたところ、北海道の雄大な自然と魅力的な食文化に心を打たれました。

これがきっかけで、北海道の大学に進学することを決意しました。

さらに運のいいことに、私の進学した大学には水産学部があり、同学部は北海道の中でも水産業が盛んな函館にキャンパスを持っていました。

筆者筆者

せっかくの大学4年間、札幌だけではもったいない

こう思った私は、大学入学後に札幌で二年間のキャンパスライフを送り、その後は水産学部のある函館への移動を決めました。

札幌での生活につては別の記事でもご紹介していますので、興味のある方は下記もお読みください。

関連記事:【体験談】18歳で札幌へ移住した結果…メリットが多すぎたので解説させてくれ

函館はアクティビティが豊富だった

画像:函館でのアクティビティ

大学在学中に札幌から函館のキャンパスへ移ることにしたのですが、この決断はかなり大当たりでした

札幌のような都市部と比べて人口の少ない函館は、皆どこかのんびりとした生活を送っており、さらに物価安さや多種多様な観光地など、地方都市ならではの魅力で溢れかえっていました。

私の場合、平日は学業に専念し、週末は下記のような観光スポットやアクティビティを楽しんでいました。

  • 釣り
  • スキー
  • ドライブ
  • 函館駅近くの赤レンガ倉庫の観光
  • 五稜郭などへの観光…etc…

このように、学業+アクティビティ満載の充実した移住生活を送ることができました。

北海道・函館に移住する際のメリット

画像:北海道・函館に移住する際のメリット

続いて、私が実際に函館へ移住してみて感じたメリットについてご紹介していきたいと思います。

私は実際に札幌と函館の両方に移住した経験がありますが、函館での生活には主に以下のようなメリットがあると感じました。

函館移住のメリット

  • 住みやすい気候
  • 家賃の安さ
  • 新鮮な海鮮料理
  • 魅力的な観光スポットとアクティビティ
  • 学業に適した環境

ここからは私の体験談をもとに、上記のメリットについてさらに詳しくご説明していきます。

函館は気候が良く住みやすい

画像:夏の函館・町の様子

「函館の良好な気候」は、移住する際の大きなメリットの1つになると感じました。

函館は北海道の南部に位置しており、年間の平均気温は約9度ほどです。

これは札幌や他の地域と比べると、比較的温暖な気候です。

また、積雪が50cmを超えるような大雪の日も少なく、北海道の中でも冬の厳しさが少ない地域でもありす。

例えば、函館で50cm以上雪が積もる日は、年間で5日程度となっており、北海道の他の都市と比較して「雪が少ない」というメリットは非常に大きいです。

函館は冬以外の季節も過ごしやすい

冬も比較的快適な函館ですが、7~8月の平均気温も20度前後までしか上がりません。なので、東京や他の地方都市と比べて夏のシーズンを快適に過ごすことができます。

また、じめじめとした梅雨の季節もなく、夏でも湿度が低いので、暑さが苦手な人にとっては住みやすい気候といえるでしょう。

さらに、北海道にはスギ花粉がほぼ無いので、本州に住んでいた頃と比較して花粉症に悩まされることもなくなりました。

このように、函館や北海道の環境で得られる身体的なメリットは、人によっては非常に大きいと感じました。

函館の気候

  • 札幌よりも温暖な気候
  • 積雪量が比較的少ない
  • 夏場は過ごしやすい
  • 梅雨がない
  • 花粉症からの開放

函館は札幌より家賃が安い

画像:函館の家賃イメージ

地方都市に移住するメリットの一つは、なんといっても家賃の低さです。

函館も他の地方都市と同様に家賃が低く、都会と比べて生活コストを抑えながら暮らすことができます。

函館の家賃相場

  • 1K(ワンルーム)4万円前後
  • 1LDK 約5.3万円
  • 2LDK 6万円前後

当時私が住んでいた大学キャンパス近くの1Kマンションも、家賃は3.5万円と非常に安かったので、生活面ではかなりメリットになりました。

ちなみに、札幌市中央区だと家賃相場は下記のようになっております。

札幌中央区の家賃相場

  • 1K(ワンルーム)4.5万円
  • 1LDK 約6万円
  • 2LDK 約8.5万円です

札幌だと函館に比べて、家賃は0.5~1万円くらい高くなるイメージですね。

ちなみに、私は現在東京に住んでいるのですが、ワンルームで家賃が8.5万円です。函館だったら東京の約半分以下の家賃で住めると思うと、この部分のメリットはかなり大きいですね

今は不動産サイトでも理想の物件探しができますので、移住をされる前に一度ご利用してみることをオススメします。

函館は海鮮料理が最高にうまい

画像:函館の海鮮料理

北海道といえば、新鮮な海鮮料理や広大な土地で育てた野菜、畜産物などに定評があります。

その中でも、函館は特に海産物が充実していることでも有名です。

というのも函館は土地的に、下記のような3つの海に面している特徴をもっているのです。

函館に面している海

  • 津軽海峡
  • 太平洋
  • 噴火湾(内浦湾)

これら3つの海に囲まれており、さらに西からは対馬海流(暖流)、東からは親潮(寒流)が流れ込む特殊な漁場なのです。

そのため、一年を通して四季折々の海の幸を楽しむことができます!

例えば、スーパーや飲食店では、函館港でその日に水揚げされた新鮮な海鮮を堪能することができます。

また北海道の冷たい海水で育った魚は、脂がぎっしりと乗っていたり、サーモンザンギ丼など独自のグルメ文化が育まれてきました。

画像:北海道のサーモンザンギ丼

関連記事:北海道グルメにこんな歴史が‥地元民が解説する北海道の絶品グルメ料理✕開拓史!

もしグルメに興味がありましたら、函館B級グルメ「ラッキーピエロ」というレストランにはぜひ足を運んでみてください!

料理はもちろん、店内の装飾にもこだわった函館の大人気レストランとなっていますので、個人的にかなりオススメです(ハンバーガー屋さんですが、実はカレーが美味しいです)。

地方移住=「食」を重視する方にとっては、函館の環境は大きなメリットになりますね。

函館は観光スポットが魅力的

画像:函館の赤レンガ倉庫

函館の魅力は食材や気候だけではなく、日帰り旅行や豊富な観光名所も移住する際のメリットになるでしょう。

江戸時代の鎖国終了後、いち早く西洋文化を取り入れた函館は、モダンでレトロな特色のある街並みへと発展していきました。

そんな函館には、主に下記のような観光名所が点在しています。

函館の観光スポット

  • 函館山
  • 赤レンガ倉庫
  • 五稜郭
  • 函館朝市
  • トラピスト修道院
  • 湯の川温泉

特に日本三大夜景の1つに認定されている「函館山」からの景色は、何回見ても感動的です。

画像:函館山からの夜景

ちなみに、函館山のキャッチコピーは「友人と登って、恋人と降りてくる」というように、告白スポットとしても大人気です。

また、あの新選組が使用した星形の要塞・五稜郭も有名な観光スポットの一つです。

画像:函館の五稜郭

この付近にある五稜郭タワーからは、周辺地域だけでなく函館市も一望できます。

5月中旬ごろの桜の季節には、五稜郭で花見を楽しむ人も多い印象です。

もちろんこれらの観光スポットは一人でも楽しめますが、家族で函館へ移住する方にとっては、より充実した休日を過ごせるメリットにもなりますね。

函館は学業に適した環境

画像:函館は大学での勉強イメージ

函館は、札幌と比べると娯楽が少ない街ですが、勉強に集中するのに適した環境といえます。

札幌には日本有数の繁華街「すすきの」、年中イベントが開催されている「大通公園」など、数多の遊び場が点在しています。

一方函館では、五稜郭・函館駅付近には歓楽街が集中していますが、中心地を少し離れると、のんびりとした田舎の雰囲気に変わります。

もちろん、居酒屋やボーリング、カラオケといった商業施設も少ないので、この部分は人によってはデメリットにもなりますね。

しかし、それらは逆に「学業に専念できる環境」といった見方もでき、学生の私にとっては大変ありがたいメリットでもありました。

また、娯楽施設が少ない代わりに、函館では休日に下記のようなアクティビティを体験できます。

函館の自然に囲まれたアクティビティ

  • 釣りやスキー
  • キャンプ
  • ゴルフ

などなど、都心部では味わえない、自然の中での体験が多かったことも刺激的でした。

アウトドア的な活動が好きな方にとっては、都心に住むよりもメリットは大きいかもしれませんね。

北海道・函館移住のデメリットと注意点

画像:函館移住のデメリットと注意点

ここまでは、函館移住のメリットについてご紹介してきましたが、実際に函館で生活している中でイマイチだった点も正直にお伝えしていきたいと思います。

私が函館で生活する中で、移住先としては不便だと感じたことは下記の通りです。

函館移住のデメリット

  • 就職先の選択肢が少ない
  • 移動が不便
  • 冬の積雪

では、これらのデメリットをより詳しく解説していきます。

函館は就職先の選択肢が少ない

地方都市に移住する際の最も大きなデメリットとして、「就職先の少なさ」が挙げられます。

私もできることならば函館に永住したいと思っていましたが、大学卒業後の就職先が非常に限定的でした。

筆者筆者

公務員になるか、地場の中小企業なるか

私の選択枠はこれぐらいだったため、都心と比べて選択枠はかなり狭かったです。

しかし、今はリモートワークの普及もあり、地方にいながら首都圏の会社に勤めている方も珍しくありません。

今はリモート環でのお仕事を紹介してくれる「就職・転職エージェント」などの無料のサービスも充実していますので、昔よりも場所にとらわれない働き方ができることは間違いないでしょう。

もし現地での就職・転職に迷われている場合は、ぜひ一度転職エージェントを利用してアドバイザーにご相談しみて下さい。

函館での生活は移動が不便

画像:函館駅の様子

函館では、住む地域によっては移動が不便です。

札幌のように電車が普及しているわけではないので、移動の際にはバスやタクシーを利用する必要があります。

しかし、車を購入できる方であれば問題ないと思います。

私の場合は大学時代に中古車を購入していたので、買い物や週末のお出かけには全く困りませんでした。

こちらは車さえあれば解決できる問題ですが、そうでない方にとっては大きなデメリットになってしまうかもしれません。

函館の冬はある程度不便

函館だけではありませんが、やはり「北海道の雪」に関しては、移住のデメリットになるケースが多いです。

札幌などの都心部では、頻繁な除雪作業やロードヒーティングなどが普及していますが、函館はそこまで浸透していません。

先程も触れたように、大雪の日は比較的少ないですが、降った日には自分で雪かきをしなければなりません。

雪道を歩くのにも一苦労ですので、ある程度冬の不便さは覚悟しておく必要がありますね。

函館移住のメリット・デメリット まとめ

以上が、私が実際に体験した「函館移住のメリット・デメリット」でした。

もちろん地方移住はメリットだけではありませんが、函館は北海道の中では比較的住みやすい気候で、家賃も安く、魅力的な観光地、グルメを堪能できる街です。

地方都市なので、移動手段や娯楽が少ない等のデメリットもありますが、学業に専念したい学生やリモートワークを活用して地方に移住したいという社会人にとっては、非常におすすめの移住先といえるでしょう。

※もし北海道の各地域に移住された方々の体験談などに興味のある方は、下記の記事も合わせてお読みください。

関連記事:北海道への移住は幸せなのか?移住者の体験談5つがリアル過ぎて泣けた

この記事が少しでも皆様の参考になりましたら幸いです。