【島暮らし】島へ移住した主婦の体験談。出産や子育て、大変だったことなど全て解説します

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最近、テレビ番組や雑誌の特集で見かける「島暮らし」、という言葉に憧れを抱く方は多いのではないでしょうか?

「いつかは都会を離れて静かな島に住む!」というように、自分の意志で島への移住を決める人も多いと思いますが、私の場合は夫の転勤という形でした。

「もし次の転勤先が島だったらどうしよう・・・。」

転勤族の妻たちの間では、このような不安や悩みを抱えている人が多くいました。

そこで今回は島への移住を検討されている方向けに、現地での生活の様子や暮らしの体験談などを、実際に移住した主婦目線からお伝えしたいと思います。

島へ移住した私の体験談

画像:島の様子02

具体的な体験談をご紹介する前に、まずは私の経歴をお話ししたいと思います。

私はフェリーはおろか、海のない関東地方の田舎で生まれ育ちました。

大学からは神奈川県に引っ越し、卒業後は東京の職場で働いていましたが、後に転勤族である夫と結婚しました。

私

「夫もいつかは転勤するだろうな・・」

当初はこのようなことを漠然と思いながら、日々過ごしていました。

夫の辞令と共に島へ移住することに

この時はまだ島に住むなんて夢にも思わななかったのですが、夫の辞令とともに離島に移住することになりました。

私は計2回、異なる離島へ移住したのですが、初めは九州地方で陸の孤島といわれる場所に移り住みました。

そして5年間そこで生活し、次第に生活にも慣れていきましたが、子供が2歳になった時に中国地方(広島県)の離島に再び転勤となりました。

※今回の記事でご紹介するのは、後者の離島への移住についてです。

Point

  • 夫の転勤と共に島へ移住
  • 計2回、離島への移住を体験

なぜ島への移住を決意したのか?

夫から転勤の話を告げられた時はかなり動揺しましたが、下記の2つの理由により島への移住を決意しました。

  • 「転勤族の妻は夫についていくもの」と考えていた
  • 「家族は一緒に暮らすもの」と考えていた

当時の家族構成は、夫と私、そして2歳の子供の3人家族でした。

夫も私も子供の年齢を考慮した結果、一緒に島で育てようと意見が一致していたので、移住に対して悩むことはありませんでした。

また、知り合いの転勤族家庭でも、私たちと同じようなスタイルの世帯が多かったようです。

移住するに当たって、病院が少ないことや小児科がない等の不安もありましたが、未知の土地でどんな生活が待っているのかなど、最初は少し楽しみでもありました。

Point

  • 単身赴任ではなく、家族で一緒に暮らすと決めていた
  • 夫婦での子育ても移住の理由の一つになった
  • 他の家庭でも夫婦一緒に移住するケースか多い

島へ移住するまでの道のり

島への移住が決まってからは、1度も現地を下見に行くことなく引っ越しが始まりました。

これは転勤族あるあるかもしれないのですが、辞令が出てから1、2カ月で転勤をしなけれぱならないので、遠方への下見が非常に困難な場合もあるのです。

転勤以外の移住であれば、現地の下見は引っ越し前に必ずやっておきましょう。交通機関や必需品などの把握ができますので、不安な点をあらかじめ解消することができます。

本土から島への引っ越し

本土から島への引っ越しは、フェリーを使うことになります。

私の移住した島は本土と繋がっていないため、常にフェリーの時間を気にしていました。(後ほど書きますが、フェリーは移住後も頻繁に使います)。

私

正直、子持ちで移動するのはかなり大変なので、あらかじめ準備が必要

また、引っ越し業者も道路の都合によっては、正確な乗船時間を確約できません。

ですので、引っ越し業者が新居に来る時間は「〇日の午後」という感じで、かなり大雑把でした笑(早ければ13時ですが、遅くなれば夕方といった時間感覚ですね)

Point

  • 移住前に現地を下見した方がいい
  • 転勤の場合は1〜2ヶ月で準備しなければならない
  • 引っ越し業者の到着時間は大雑把
  • 移住後もフェリーは頻繁に使う

移住後の島暮らしについて

画像:島の様子01

島へ移住するまでの間も大変なことが山ほどありましたが、まだまだスタートラインに過ぎません。

ここからは、私が実際に島へ移住した後の生活について触れていきたいと思います。

島での買い物について

島での買い物は想像以上に大変です。

私の移住した島での買い物といえば、下記の場所に限定されていました。

  • スーパー 2軒
  • ドラックストア 1軒
  • コンビニ 2軒
  • ラーメン屋、居酒屋が 2軒ほど

もちろん、ファーストフード店やファミレスはありませんでした。

「モスバーガーのハンバーガーが食べたい・・」と思っても、本土まではフェリーと車を使って片道2時間、車を本土まで運ぶとなると5000円近くかかります。

ですので、私たち家族は月に1回、本土のショッピングモールや百貨店へ足を運んでいました。

これが唯一の楽しみであり、息抜きでもありました笑。

Point

  • 島だと買い物先が限定される
  • 外食先もかなり限定的
  • 本格的な買い物は本土へ足を運ぶ

島での食事について

島だからといって、食べ物の鮮度や価格は特に本土と変わりありませんでしたが、刺身やお寿司などの品数は、人によっては少なく感じるかもしれません。

また、島ではフェリーから運搬される商品もあるため、混雑時はスーパーのトラックが港で足止めされることもあります。その時は一時的にスーパーの品数が減りますね。

そのため、日頃の買い物ではなるべく缶詰やパスタ、調味料等の長期保存できる食べ物を確保して、家にストックしていました。

島暮らしで自炊をする場合

我が家は基本的に自炊をしていました。スーパーで一通りの食材が手に入るので、料理で特に困ることはなかったです。

趣味で釣りをする方などは、スーパーで購入するよりも新鮮な魚が手に入りますので、その分の食費が浮きますね。

独身や単身赴任で島に移住された方、あまり自炊をしない人などはスーパーのお弁当や惣菜、刺身や寿司、コンビニの弁当を利用していました。

やはりご自身のライフスタイル、家庭環境に合った食事が一番大事かと思います。

Point

  • 食べ物の鮮度や価格は本土と変わらない
  • フェリーの混雑次第では、スーパーの商品が品薄になる
  • 自炊せず外食で済ませる家庭もある

島での子育て

移住前までは欲しい物があれば、いつでも手に入れるこのできる環境でしたが、島ではそうはいきません。

先ほどもお伝え下通り、買い物先は非常に限定的てす。

ですので、私は島の生活に慣れてきた段階で、ホームベーカリーを買って子供とパン作りなどを始めるようになりました。

私

ケーキ屋さんがないのであれば、自分で作ればいい

最終的にこのような発想にいたりました笑

材料はこだわらなければ、スーパーで手に入れることが出来ました。

形や出来栄えは不格好ではありましたが、それでも子供が作ること・食べることを楽しんでくれていたので、結果的に満足でした。

また、ホームセンターで野菜の苗木を購入し、食育もかねて子供と栽培を始めたりもしました。

もし移住せずに関東地方で暮らしていたら、ママ友とショッピングしたり、夫や子供とディズニーランドへ行ったりしていただろうなと思います。

しかしその代わり、島では下記のような都会にはないメリットがありましたので、のびのびと子育てができました。

  • 広い海が貸し切り状態
  • 交通量の少ない道路での散歩
  • 満員電車に乗らずに行ける花火大会
  • 間近でみる大きな花火

などなど、都会では味わえない感動がありました。

今思うと、このゆったりとした時間の流れは、都会で子育てをしていたら得られない体験だったなと思います。

Point

  • 家庭菜園やホームベーカリー
  • 都会にはない自然環境
  • 子供が思いっきり遊べる環境
  • 島ならではの「ゆったり」とした時間の流れ

島民とのご近所付き合い

島で私たち家族が住んでいた場所は、会社の用意してくれた社宅でした。

私たちと同じような境遇の子持ち家庭、子育てを終えた夫婦、まだ子供のいない新婚夫婦というように、様々なご家庭が集まっていました。

必然的に同じ社宅に住んでいる子供たちは近所の公園で遊び、親も仲良くなるという感じでしたね。

Point

  • 社宅での生活
  • 同じような境遇のご近所
  • 子供も親も自然と仲良くなった

島に移住して大変だったこと

画像:島の様子03

島への移住は良いことだらけではなく、もちろんデメリットに感じることもたくさんあります。

ここからは、島への移住で大変だったことを正直にお答えしていきたいと思います。

島での交通手段

島に移住して大変だったことは色々とありますが、やはり車を持っていないとかなり不便てす。

私は一度、目的地が近いからという理由でタクシーへの乗車を断られてしまった時がありましたが、これはさすがに驚きましたね笑

そのため、島内の移動手段は基本的には車かバイクでした。

一応バスも通っていますが、待ち時間が長いので、子連れの我が家は利用したことがありません。

私の移住した島では、家族で住む場合は少なくとも2台の車が必要でした。

  • 夫の車が1台(通勤用の車かバイクか自転車)
  • 妻の車が1台(仕事通勤や買い物、子供の病院、幼稚園の送迎用の車)

満員電車と無縁なことは嬉しいのですが、その分車の維持費なども掛かりますね。

また、出産時や子供の予防接種の際は、本土へアクセスするために車+フェリーを使っていました。

Point

  • 距離によってはタクシーを断られる
  • 車(もしくはバイク)は最低でも2台必要
  • バスは通るが、待ち時間がある

島での妊娠・出産

島に移住して4カ月後に、2人目の妊娠がわかりました。

つわりや体調不良はあったものの、入院をする程ではありませんでした。もし妊娠中に入院していた場合は、島で頼れる人は夫だけです。

もちろん島には産婦人科はなく、フェリーに乗って30分、そして港から車で40分の産婦人科が一番近くの病院でした。

私

「入院していたら、どうなっていたんだろう…」
「赤ちゃんに何かあったらどうしよう…」

正直、このような不安と常に隣り合わせでした。

ちなみに、妊婦検診で本土に行くためのフェリー代金や検診費用は、市の自治体から支給されたので、こちらはかなり助かりました。

その後、大事をとって里帰り出産を決断

私の知る中では、島での出産時に産婦人科まで間に合わず、フェリーの中で救急隊に見守られながら子供を産んだという親御さんもいました。

私も知り合いから「何とかなるよ!」といわれましたが、移住前に上の子が生まれた時にNICU(集中治療室)が必要だったこともあり、産む際は実家に帰って「里帰り出産」をすることにしました。

私

「お腹の子供に何かあった時に一生後悔する」

このように強く思ったからです。

しかし、里帰り出産する病院からは、「7カ月検診から月に1度は病院で検診を受けてもらわないと出産ができない」と告げられました。

そのため、本土から飛行機や新幹線を使って、3回ほど実家のある関東まで通いました。

関東での妊婦検診代金は市町村から支給されましたが、交通費はもちろん自腹でしたので、こちらは少し痛かったですね。

Point

  • 離島に産婦人科はなく、本土に検査を受けに行っていた
  • 中にはフェリーで出産した人もいる
  • 念のため里帰り出産を決意
  • フェリー代、検査費等は市から支給された

島での子育て、子供の病院について

無事に出産を終えた後も、小児科がない島での暮らしは、子育て世代にとってはかなり大変でした。

予防接種や子供の病気のたびに、島外の病院まで行かなければなりません。

もちろんフェリーに乗り、港に着いたらタクシーか徒歩で病院までアクセスする必要があります。

病気の子供を連れていくことも大変でしたが、下記のような問題も度々起こります。

  • 病院で1〜2時間の順番待ち
  • 1時間に1本のフェリー
  • 時間に間に合わなければ、病気の子供ともう1時間待機

住む島にもよるとは思いますが、これは移住する前にしっかりとシミュレーションしておくべきでしたね。

下手したら命に関わる問題ですので、子供を連れて移住するのであれば予め入念に考えておくべき項目だと思います。

Point

  • 通院の度にフェリーに乗る必要がある
  • 時間がズレるとタイムロスが生じる
  • 移住前のシュミレーションは必須

島での仕事について

私が見た中では、島での求人募集は割と出回っていました。

漁業関係や造船関係、スーパーマーケット、ドラッグストア、銀行の支店など、これらの職種が募集されているのを観たことがあります。

また、学校の先生など公務員系の仕事をしている方は、転勤で移住されて来られる方が多い印象てした。

他の例でいうと、住む場所は島外、仕事は島内へ通勤といったようなスタイルの方もいました。(我が家も後々このスタイルとなります)

この場合は、毎日フェリーに乗って通勤することになります。

Point

  • 島でもお仕事の募集をしている
  • 公務員は転勤されてきた人が多い
  • フェリーで通勤する人もいる

島での娯楽

先程も少し触れましたが、島での娯楽はかなり限定的です。

スナックや飲み屋にカラオケが設置されているケースもありますが、子供や女性が気軽に行ける場所にはなかったです。

ボーリング場やゲームセンターもなく、スーパーにプリクラが1台ある程度でした。

映画館やライブ会場、遊園地、ショッピングモールなども皆無で、これらはさすがに島外へ出ないと楽しめないですね。

Point

  • 島の娯楽は少ない
  • 娯楽施設は基本的に島外にある

島に移住する前にやっておきたいこと

画像:キャリーケース

ここからは、島へ移住する際に準備しておくこと、または便利なアイテムなどをご紹介します。

あくまでも私の経験ですが、参考にしていただければ幸いです。

車、バイク等の移動手段の確保

私の住んでいた島では、買い物や仕事、港へ行く際には車かバイクが必須でした。

もちろんフェリーに乗って本土へ渡る場合にも、移動手段の確保は必要です。島外での移動手段として、本土の港に月極駐車場を借りて、予め車を置いている家庭もありました。

フェリーに車を積むこともできますが、本土に車を置いておけば、気軽に島外へ行くことが出来ますね。(もちろん車の維持費や駐車場代はかかりますが…)

島外の病院に行く際にも便利なので、今では移住前に検討すれば良かったなと思っています。

Point

  • 車かバイクは必要
  • 本土に月額駐車場を借りている家庭もある

娯楽の準備

私の移住した島ではレンタルビデオ屋さんはなかったので、TUTAYAディスカスを利用していました。

月にDVDかCDを4枚借りれて、1000円というような価格でした。

今ではAmazonプライムなどのサブスクリプションサービスも充実しているので、自分や家族の趣味嗜好に合わせて入会するのをお勧めします。

Point

  • 島にレンタルビデオ店はなかった
  • アマゾンプライムなどへの加入がオススメ

ネット環境の整備

私の移住した島ではネット環境はありましたが、2年ごとの更新や指定の月に解約しないと違約金がかかるなどのデメリットがありました。

さらに我が家は転勤族一家なため、正直いつまた引っ越すことになるのか読めません。ですので、どこにいても使えるポケットWi-Fiルータを重宝しています。

場所によっては通信が出来ない会社もあると思いますので、島に移住する前にネット環境や値段を調べておくことをオススメします。

島で選べるネット環境はあまり多くはないで…

Point

  • 島にもネット環境はある
  • 契約内容はプロバイダーにより異なる
  • 住む場所が頻繁に変わる家庭はモバイルWiFiがオススメ

フェリー運航会社のメールに登録

フェリーは強風や濃霧の影響で、欠航することが多々あります。

私

いつ再開するかわからず、港で待機することもある

こんな時のために、予めフェリー会社のメールに登録しておくことをオススメします。

メール登録をしておけば、前日の夕方か夜あたりに欠航情報など連絡が届きます。

台風や機械の故障で欠航になる場合もあるので、我が家は夫も私も運行会社のメールに登録しています。

わざわざ電話で問い合わせしなくて済むので、事前に登録しておくことをオススメします。

Point

  • メール登録で運行情報が送られてくる
  • 情報がないと、運行再開まで港で待機する場合もある

【後日談】最終的に島へから本土へ引っ越した

画像:島へのフェリー

結局、我が家は2人目の里帰り出産を経験した後、島外(本土)で暮らす選択をしました。

とはいっても、夫の職場は変わらないので、旦那は毎日フェリーに乗って通勤しています。

島外に暮らす場所を変えた理由は、主に下記の要因か大きかったです。

①子供が喘息やアレルギーを持っている
→小児科も耳鼻科は島にはなく、吸入や発作の度に島外に出る必要があった

②生まれたばかりの新生児がいる
→予防接種の回数が多く小児科に行く頻度が高い

これらの理由+私の育児の負担が減るという結論にいたり、島外への引っ越しを決意しました。

島に移住して変わった価値観

私は島へ移住したことよって、とある価値観が大きく変化しました。

当時の私当時の私

転勤族の妻は夫に付いて行くのが当たり前

移住前の私はこのように思っていましたが、先程もお伝え下通り、島での生活はメリットだけではありません。

病院の有無によっては、子供の命に係わる問題なども出てきますので、最善の選択は移住先の環境にも左右されます。

思わぬアクシデントや家族の将来について、下記のようなトピックは事前に話し合っておきましょう。

  • 子供に持病があった場合、その時はどうするのか?
  • 島外に住むという選択、出産時の病院について
  • 子供の塾通いや進学について

特に転勤族の場合は、子供がある程度成長すると持ち家やマンション購入をしたりする家庭もあったりします。

場合によっては、単身赴任や島へ通勤するスタイルなども最適な選択となる場合もあるのです。

夫婦それぞれの忍耐力や思いやりが試される場面でもありますね。

Point

  • 育児や子供の持病を考慮した結果、本土へ引っ越し
  • 旦那さんは島へフェリーで通勤
  • 子供の将来を考えた移住プランが必要

島への移住と暮らし・まとめ

以上が島での暮らしに関する記事でした。

島では娯楽が少なかったり、都会のようにカフェでお茶をしたりという生活は出来ないですが、海や山などの自然の中で存分に遊ぶことができます。

たくさん自然触れさせて子育てをしたい方には、すごく良い環境だと思いますが、その反面デメリットがあるということも理解しておきましょう。

もし他の島での生活に興味のある方は、下記の記事もお読み下さい。

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