リモートワークや時短業務など、パソコン一台さえあれば柔軟な働き方ができるWeb業界。
特にサイトの見た目や動きの部分を担当するコーダー(マークアップエンジニア)という職業は、エンジニアとしての敷居も低く、未経験者でも参入しやすいポジョンにあります。
そこで今回は、完全未経験からコーダーとしてWeb制作会社で働きはじめた私の経験をもとに、約一年間の体験談をお伝えしたい思います。
これから未経験でWeb業界に参入しようと考えている方は、是非とも最後までお読みください!
未経験からコーダーを目指したきっかけ
私がコーダーとしてWeb業界に入ったのは、今から3年半ほど前になります。
その当時はまだ20代前半で就職もしておらず、もちろんコーディングに関する知識も全くありませんでした。
「唯一の経験といえばWordpressでのブログ記事投稿ぐらいだった。」
詳細は省きますが、私は結構な社会不適合者だったため、学生のころから普通の仕事は無理だと考えていました笑
そこで、「Wordpressのカスタマイズだけでも出来るようになっておけば、飯は食っていけるかもしれない」と安直に考えが私は、ひとまず軽い気持ちでコーダーを目指すことにしました(もちろんWPだけでは飯は食っていけません笑)。
未経験者オッケーのWeb制作会社へ面接を受けたが…

コーダーになろうと思った私は、まずは未経験可の求人に申し込みまくったのですが、結果は書類選考の時点で全滅でした。
今はエンジニア養成スクールなどが充実しているため、未経験者の採用もハードルが下がってきていますが、当時の私はパソコンの操作すら危うい状態だったため、中々採用には至りませんでした。
「Webの知識もほとんど無く、新卒でもなかった。スキル面は本当の意味での完全未経験だった」
まあ、企業側からしたらコードの書けない完全未経験を雇うメリットは無く、逆にデメリット+100にしかならないので、当然といえば当然の結果でしたね。
Web制作会社にアルバイトで面接を受ける
さすがに焦った私は、とにかく求人を見つけては応募しまくりました。
そんなとき、とあるWeb制作会社がコーダー枠(アルバイト)で面接をしてくれることになりました。
コミュニケーションや面接にだけは自身のあった私は、これが最後のチャンスだと思い、意気込んで面接を受けに行きました。
とにかく学習意欲などを全面に出して面接に挑んだ結果、まさかの採用となったのです。
未経験でもコーダー枠で採用された理由
私のような完全未経験者でも採用された理由としては、主に下記の要因が挙げられたそうです。
- 10人程いた応募者のほとんどが性格的にヤバイ人達だった
- Webの分野ではないがデザインの勉強経験があった
- 20代前半とまだ若かった
- 会社側も未経験者の運用実験を行いたかった
- 面接を受けに来た人の中で自分が一番まともだった
つまり単純に運が良かっただけでした笑
また、未経験を採用してどこまで働けるのか?という企業側の実験も兼ねていたそうです。
「企業側は未経験採用の運用をちょうど始めたい時期でもあった」
しかし、私としては業務を通して勉強ができるあれば、実験台だろうがアルバイトであろうが全く構わないというのが正直な心境でした。
未経験コーダーとしての労働条件と採用後の業務

未経験コーダー(アルバイト)としての勤務が決定しましたが、条件は下記のようなものでした。
- 時給1,100円(福利厚生あり)
- 最初は2週間〜1ヶ月毎の更新契約
- 後に1ヶ月毎の更新、半年毎の更新に切り替わった
- 週5 フルタイム、残業あり
- 後に社員登用も検討
後々詳しく説明しますが、業務時間や残業は他の社員とほぼ同じで、契約形態だけが特殊な形でした。
最初に2週間〜1ヶ月毎の更新となったのは、スキルが上がらなかった場合や不要な存在となった時に、いつでも解雇できるようにするためだと予測できます。
「それほど企業側にとって未経験エンジニアの採用は、アルバイトでもリスクが高い」
しかし、この部分に関しては最後まで特に問題になるようなことはありませんでした。
ちなみに、書類上はフロントエンドエンジニアという肩書になっていましたが、このポジションは社内ではコーダーと呼ばれていました。
未経験コーダー採用後の仕事内容
採用後は学ぶ事だらけで、最初の数ヶ月は常に先輩の隣でコーディングの勉強をしていました。
もちろん、後々大きな業務なども行いましたが、私はそもそもコードの書けない完全未経験でしたので、最初はひたすらテンプレートサイトのデザインを素にコーディング練習を行っていました。
ちなみに、私が在席していた1年数ヶ月の間に、大まかに下記のような作業を経験させてもらいました。
- テストサイトでのコーディング練習
- サイトの更新作業(不定期)
- 定期的なLP、CP作成
- WordPressのカスタマイズ、改修
- 某大手企業のサイト作成
- etc…
最初はコーディングの練習と並行して更新作業などの簡単な業務を担当していたが、徐々に案件の難易度も上がっていき、最終的にはjQueryやWordPressでのテーマ編集などもある程度行うようになりました。
もちろん、自分のスキルに伸び悩んだ時期や連日22〜24時まで残業して病みそうになった時もありましたが、それはまた別の記事で詳しく解説したいと思います。
関連記事:【体験談】未経験で入社したコーダーの業務内容を解説・1年間でスキルはどれ程伸びたのか?
未経験からコーダーになってよかったこと

かなり早足で語ってきましたが、最終的にはコーダーになってよかったと今では思っています。
完全未経験からコーディングをスタートし、現在は以前からの目標でもあったフリーランスのフロントエンドエンジニアとして働くことに成功しました。
「コーダーからフロントエンドエンジニアへのキャリアアップも可能」
正直、Web業界は慢性的な人手不足が目立つ会社が多いため、転職も全ったく困ることはないです。
もちろん、時期的な問題や労働条件によっては多少は転職に苦労することもあるかもしれませんが、逆に言えばスキルアップも年収アップも自身の努力や経験次第といえますね。
コーダーになる前にやっておきたいこと
未経験からコーダーになりたいと考えている人は、まずはある程度HTMLとCSSのコードに触れておきましょう。
よくある「未経験可」とは、あくまでも業務経験なしでもオッケーというだけで、最低限のコーディング能力は求められます。
未経験コーダーでもある程度求められるスキル
- HTML
- CSS
- jQuery
- FTPツールの使い方
- ポートフォリオ(制作物)
私のような例外や新卒採用を除き、中途枠での転職(ジョブチェンジ)を考えている方は特に注意が必要です。
「未経験可=スキル0でもOKという意味ではない」
しかし、今はプログラミングスクールなどでHTMLやCSSを始めとしたWeb制作に必要な学習環境が充実しています。
独学で始めるのが不安な方は、スクールに通いある程度の制作物を作ってから転職活動をされてみてはいかがでしょうか。
コーダーに向いている人
結局何をするにも向き不向きがあるのですが、コーダーやエンジニアは下記のような性格の人が多い印象があります。
- 黙々と行うパソコン作業が苦にならない人
- 分からない箇所は聞く前に自身で調べて検証できる人
- 新しい技術に興味関心がある人
- 将来的なキャリアアップを目指したい人
もちろん、上記全てが当てはまる訳ではないのですが、未経験からコーダーを始める人にも割と当てはまるのではないでしょうか?
中にはエンジニアからweb制作の指揮や営業を行う「ディレクター」にジョブチェンジする人もいるので、最初はお試し程度の軽い気持ちでコーディングを始めるのもアリだと個人的には思います。
完全未経験コーダーは何歳まで転職が可能?

結論を言ってしまえば、完全未経験者でも私のようにコーダーとして雇ってくれる会社もあるが、その時の運要素も強くなります。
しかし、新卒採用や20代である場合などは比較的チャンスも転がっている印象です。
「完全未経験は若ければ若いほどチャンスがある」
実際に私の知り合いでは27から未経験コーダーとして働き始めた人や30歳でプログラマー(バックエンドエンジニア)になった人、また新卒で未経験から採用された人なども沢山います。
30代であってもジョブチェンジが可能な業界あり、特にWebコーディングは参入もしやすい領域となっていますので、興味のある人にはぜひとも挑戦してみてはいかがでしょうか!